機械のしゅう動部分では発熱、振動および異音などの現象が起こるため、一般にはグリースなどの潤滑剤が使用されますが、カーボン材料は、自己潤滑性を有し摩擦係数が低いという特長により潤滑剤を不要とします。
特に一般の金属やセラミックスでは使えない高温雰囲気、化学薬品などの液中および潤滑剤を嫌う分野でその効果を発揮します。
主な商品は以下の通りです。
①軸受
回転する軸の振れおよび荷重を支えるもので、水中ポンプ、プロセスポンプ、ケミカルポンプ、温水循環ポンプなどの各種ポンプに多く使われています。
②シールリング・パッキン
気体や液体を密封するためのもので、メカニカルシール、ロータリージョイント、コンプレッサー、ボールバルブなど多種多様です。
③ベーン
真空ポンプ、送風機において、気体を送風または真空にする仕切り板として使用されています。
耐摩耗性・耐シール性向上のため、カーボン基材に樹脂含浸やアンチモンなどの金属含浸を施すことができます。
その他、カーボンとSiCの複合材料、耐熱性をさらに高めた特殊処理品、カーボン表面の発塵を防止したコーティング材なども供給可能です。